今回は、台湾の「中秋節(ちゅうしゅうせつ)」について紹介します。
「中秋節」は台湾の節句の中でも、重要視されている有名な行事です。
ご興味のある方は、是非ご一読ください。
中秋節とは?
「中秋節(ちゅうしゅうせつ)」とは、中華圏の三大節句の一つで、月を祭る行事です。
「中秋節」は台湾(中華圏)でとても大切にされている祝事の一つで、中華圏では連休の祝日になります。
日本でも、旧暦の8月15日は「中秋の名月」と言われ、お月見・十五夜で有名ですね。
この「中秋節」に見る月(満月)は、「1年のうちで最も美しい」と云われています。
「中秋節」の満月には「団らん・円満」といった意味合いがあり、台湾の「中秋節」には、家族みんなが集まって一緒に過ごします。
ちなみに、台湾(中華圏)の「中秋節」で有名な物といえば『月餅(げっぺい)』です。
【中秋節はいつ?】
「中秋節」の時期は、毎年(新暦)夏下旬頃(9月)~秋頃(10月)にかけての間です。
旧暦の8月15日に当たる日が「中秋節」となります。
※旧暦について、詳しくお知りになりたい方は、当サイトの別記事台湾の行事 春節とは何? の中で、詳しい説明をしておりますので、ご興味のある方はご覧ください。
中秋節の過ごし方
「中秋節(ちゅうしゅうせつ)」には「家族が集まって一家団らん」というのが、台湾では一般的な過ごし方です。
普段離れている家族もこの中秋節には帰省し、一家団らん食卓を囲んで、故郷の食事を楽しみ、お互いの近況を報告しあうなど、家族にとっての貴重な時間です。
食事の後は、月を見上げながら『月餅(げっぺい)』や、果物を楽しむというのが、昔ながらの過ごし方です。
中秋節に食べるもの
「中秋節(ちゅうしゅうせつ)」では、ある食べ物が好んで食べられます。
各地で多少の違いはあるものの、一般的に台湾の中秋節で食べるものといえば、『月餅(げっぺい)』『文旦(ブンタン)』『バーベキュー』です。
この3つは、台湾の「中秋節」を代表する食べ物で、街中の店頭にはそれら商品が多く並びます。
【月餅】
中華圏で非常に有名なお菓子です。
小麦粉で作られた皮の中に餡(あん)詰まった平べったいお饅頭(まんじゅう)で、四角形や六角形の形をした物が多いです。
月餅は色々な種類があり、お店によっても様々です。
模様や色などの見た目だけでなく、中に入っている物も「餡・木の実・チョコ・肉・カレー」など様々です。
「スターバックス」や「ミスタードーナツ」といった日本でも馴染みのある飲食店でも、オリジナルの月餅が販売されています。
【文旦】
文旦(ぶんたん)というのは、柑橘(かんきつ)系の果物です。
台湾では、柚子(ゆず)とも呼ばれています。
中秋節になると、スーパーや果物店に大量に並ぶ、中秋節の代表的な果物です。
『ゆず』といっても、日本で知られている「柚子」とは違います。
同じ柑橘系の果物ですが、別物で味も大きさも違います。
見た目は、黄緑色で丸みのある直径15センチ前後(品種によって異なる)の結構大きな果物で、太ったひょうたんのような、特徴のある形をしている物が多いです。
重量も1個500g前後(品種によって異なる)としっかりとした果物です。
味は、さっぱりした柔らかい酸味や甘みがあり、みずみずしい果肉です。
【バーベキュー(焼肉)】
台湾の中秋節では、バーベキューもよく行われます。
自分たちでバーベキューセットを用意して行ったり、焼肉店に食べに行ったりと人によって様々です。
日本では馴染みのない食材もありますので、いくつか紹介します。
◆香腸(シャン チャン)
中華ソーセージです。
独特の甘味があるソーセージで、バーベキューには必ずと言って良いほど登場します。
夜市などの屋台でもよく見かける食材で、串焼きが多いです。
◆豬血糕(ジュー シュエ ガオ)
豚の血を混ぜた餅です。
台湾(中華圏)では有名な食材で、屋台などでは周りにピーナッツの粉や香草をまぶしたものがよく売られています。
◆茭白筍(ヂャオ バイ スゥン)
イネ科の野菜で、見た目は緑の皮に覆われた細い竹の子のような形をしています。
竹の子のような食感で、ほんのりと甘味を感じます。
焼くと、香ばしく、日本人にも好まれる味です。
まとめ
「中秋節(ちゅうしゅうせつ)」は、中華圏の三大節句の一つで、月を祭る行事です。
旧暦の8月15日に当たる日が中秋節の時期であり、この中秋節に見る月(満月)は、1年のうちで最も美しいと言われています。
中秋節の満月には「団らん・円満」の意味合いがあり、家族で集まる意外にも、普段お世話になっている人たちへ『月餅』などの贈り物をする風習もあります。
日本でいう、お中元のようなイメージです。
中秋節には、様々な「月餅」がお店に並びますので、その時期に台湾を訪れる予定の方は、帰国時のお土産にしても面白いと思います。
最後までお読み頂き、有難うございました。